単勝の多点買いについて 競馬初心者でもわかるように解説
今回は単勝多点買いについての考察を書いていこうと考えています。
単勝多点買いをなぜ書こうかと思ったのかは「単勝は1点のみ」「単勝の多点買いは回収率的に不利」とよく周りから言われているのが理由です。
単勝の多点買いについてしっかりと使いどころがわかれば、単複よりも破壊力のある買い方だと思っています。
単勝のメリット
単勝の最大のメリットというのは控除率ですよね。
単勝、複勝は皆さんが知っている通り控除率20%ですので、どの馬券種よりも配当的に恵まれています。
よく単勝について軽視している発言もよく耳にするのですが、
- 100通りの三連単を100円ずつ購入して払い戻しが5万円
- 単勝1点1万円購入して払い戻しが5万円
どちらも回収率が500%ですが全通りの点数から見ると的中率には雲泥の差がありますよね。
特に私が一番のメリットだと思っているのは単勝は的中率が高いので、競馬初心者の方や競馬に使える資金が十分に無い方でも低投資で一発を狙えて収支が安定しやすい点です。
高額配当が出やすい他の券種についつい目が行きがちですが、競馬を長期的に楽しむ場合は1レース、1日の勝ち負けよりも長期的に安定してコンスタントに勝てる単勝が重要になってきます。
予想力が優れていて三連単だけでも年間回収率100%以上を維持している方もいますが、それはほんの一握りの予想が優れている方だけです。
馬券生活者の方やプロ予想家の方にも単勝、複勝が多い理由は収支が安定しやすく回収率が上げやすいのは間違いありません。
今まで単勝を買っていなくて馬券の成績が良くない方は一度購入してみてはどうでしょうか?
単勝について他の記事でも詳しく書いていますので、参考までにご覧ください。
単勝の多点買いを使うべきレース
実際に単勝を買ってみようと思っていても1頭に絞るのはなかなか勇気がいりますよね。
まだ予想の精度が良くない場合でも外れるのを恐れないで買うのが単勝のコツなのですが、勝ち馬が絞れないからといって単勝多点買いするのは大間違いです。
単勝多点買いがおすすめのパターンは
- 1番人気に大量の票が集まっている(オッズが低い)
- 1番人気が怪しい
の2点が当てはまるレースです。
まず重要なのはJRAでの1番人気の平均勝率は30~35%なので、半数以上は1番人気以外の馬が勝ち馬になっています。
もう一つ重要な点は1番人気のオッズによって勝率が大きく変わる点です。
1番人気オッズ | 勝率 |
1.0~ 1.4 | 62.4% |
1.5~ 1.9 | 45.4% |
2.0~ 2.9 | 32.3% |
3.0~ 3.9 | 21.6% |
4.0~ 4.9 | 16.3% |
表を見ると1.0~1.4倍の1番人気の場合は約6割ぐらいありますが、それでも約6割です。
圧倒的な1番人気がいるレースは他の単勝オッズが全体的に高くなっているので、1番人気を抜いた単勝多点買いでも十分な期待値を得ることができますね。
期待値計算について気になる方はこちらの記事をご覧ください。
単勝多点買いで注目するのは合成オッズ
単勝多点買いで一番意識して欲しいのは合成オッズを意識して買うことです。
合成オッズというのは多点買いした同一券種を一つの券種と仮定した場合のオッズのことを言います。計算する方法は逆数を使っているので少々めんどくさいですが、例題を使って説明しますので安心してください。
4頭の単勝多点買いをする場合を仮定してそれぞれのオッズがA馬8.8、B馬12.2、C馬14.6、D馬21.1としましょう。
- まずはそれぞれのオッズの逆数を出していきます。(A馬 1÷8.8=0.1136 B馬 1÷12.2=0.0819 C馬 1÷14.6=0.0684 D馬 1÷21.1=0.0473)
- それぞれの馬の逆数を足します。(0.1136+0.0819+0.0684+0.0473=0.3112)
- 逆数を足して求められた数字を1で割ります。(1÷0.3112=3.21)
- その出た答えが合成オッズです。(4頭の合成オッズは3.21倍)
逆数とかめんどくさいという方は資金配分で4頭どれが来ても同じ配当になるように調整すると、掛け金の合計と配当金額の差からだいたいの合成オッズを求められます。
最大のメリットは単勝多点買いの合成オッズから期待値を出すことによって、買うべきレースか判断することができます。
単勝多点買いの場合でも頭数は少なければ少ないほど合成オッズは下がりにくいですが、展開によって前残りが濃厚な場合など逃げ先行馬を多めに単勝多点買いにして的中率を大幅に上げて期待値を高くする方法も有力です。
また、選んだ馬の中に人気上位馬がいると合成オッズが極端に下がってしまうので、回収率を求めるのであれば人気上位馬をおもいきって切るかレースを見送るようにしましょう。
単勝多点買い時の掛け金について
単勝多点買いの掛け金ですが
- 払い戻し金額を一定にする資金配分
- それぞれ一律の金額をかける均等掛け
の2択になります。回収率の面で見ると資金配分するよりも荒れることを想定して均等掛けするのがおすすめです。
払い戻し金額を一定にすると合成オッズ通りの払い戻しが期待できるのですが、それぞれ均等にかけることによってオッズの高い穴馬が来た時に大きく回収することができます。
資金配分はたしかに収支が安定しますが安目の馬に多く賭けるより、最低ラインで均等掛けでオッズが高くなるに従って掛け金を多くする方が回収率が上がると考えています。
資金配分についての記事もありますので、合わせてご覧ください。
単勝多点買いと資金運用について
単勝多点買いの最後になりますが、確率の収束と単勝多点買いとの関係について考えてみたいと思います。
単勝多点買いの本質というのは単勝1点買いよりも期待値を落としながら、的中率を上げることを目的としています。
競馬の場合は的中率によって資金運用の方法が変わってくるため、単利運用と複利運用のどちらを目指すのかによっても単勝多点を使うかどうかの基準にもなります。
簡単に解説すると単利運用というのは決められた一定金額を投資していくのに対し、複利運用は競馬資金の何%と決めて投資していきます。
そのため、競馬で莫大な資金を築くためには複利運用が必要不可欠になるので、単勝多点買いのように的中率を上げる買い方は複利運用に向いています。
資金運用と的中率についてもう少し知りたい方は、こちらからご覧ください。
単勝多点買いのまとめ
単勝多点買いについて簡単ですが説明させていただきました。
単勝は馬券の基本でもあるのですが非常に破壊力のある馬券なので、普段買っていない方にも購入してもらいたいと思います。
単勝多点買いの合成オッズと的中率で期待値を計算してみても、他券種よりも期待値が稼げることが多いのでぜひ単勝多点買いを試してみてくださいね。
これからも色々な回収率に関しての記事を作っていきますので、これからも「うまSTUDY」を楽しみにしてくださいね。