競馬場のコースや特徴を勉強しよう 札幌競馬場編


今回は札幌競馬場についてのコースの紹介や特徴についてまとめてみたいと思っています。
北海道で行われる中央競馬は札幌競馬場と函館競馬場の2会場ですが、似ているようで似ていない部分を中心にお伝えできればと考えています。
札幌競馬場の特徴

札幌競馬場と聞くと小回り競馬場というイメージが先行してしまう方も多く、函館競馬場と変わらないと認識している方も多くいるはずです。
札幌競馬場の特徴としては一般的な競馬場で使われる楕円形のコース形状ではなく、円形に近い丸々としたコース形状になっています。
円形に近い形になっていることで影響する部分としては、
- コーナーが非常に緩やか
この1点に尽きます。
そのため札幌競馬場のもう一つの特徴である、高低差がほぼフラットの部分と相まって、直線距離が短くても差しが良く決まる部分も合わせて覚えておきましょう。

また、後述するトラックバイアスの部分でも説明しますが、洋芝の影響なのか非常に馬場が良質で水はけがよく、札幌競馬場の芝が不良馬場になったのを長年見たことがありません。
そのため人気する馬が比較的決まりやすい印象がありますが、札幌競馬場のポイントは差し馬です。
札幌競馬場 芝コース解説

札幌競馬場の芝と聞くとほとんどの方が、「洋芝」と答えるぐらい有名な特徴の一つです。
洋芝の簡単な特徴としては、
- 野芝に比べて水分量が多いため、芝が重くなりやすい
- 野芝は匍匐茎(根っこ)が下に伸びるが、洋芝は上に上がってくる
の2点があり、パワー優先の馬場が想定されるかと思います。
ただし札幌競馬場の場合は非常に水はけが良好の為、パワー第一優先のような馬場だけではなく、しっかり早い時計が出るレースも多くあります。

札幌 芝1200M

札幌芝1200MはキーンランドCで使われるコースです。
スタート位置は第2コーナーのポケットからで、最初の直線まで約400mあるのが特徴なので覚えておきましょう。

実際に人気する馬は当然ながら逃げ馬や先行馬が圧倒的に多く、極端なオーバーペースになりそうな出走状況であれば差し馬の一発を狙ってみるのも面白いかもしれません。
逃げや先行馬の狙い目としては東京のような超高速馬場または高速馬場で負けてしまった馬、それに加えてパワーが必要な中山などで負けてしまった穴馬に注目です。
その理由としてはタフと思われている札幌が意外にタフではない部分に注目し、札幌芝の馬場が軽い場合は特に人気薄の好走が目立ちます。

函館スプリントステークス GⅢ 3歳以上オープン 別定
- 2021年6月13日(日曜) 1回札幌2日 晴れ 良
- クッション値 7.7 含水率 ゴール前12.0% 4角13.8%
- レースラップ 11.7 – 10.3 – 10.8 – 11.1 – 11.4 – 12.3
- <32.8-34.8>
- 勝ち馬 14.ビアンフェ せん4 56.0 1:07.6 ①-① 34.8
札幌 芝1500M

札幌芝1500Mは重賞で使われるコースでは無いですが、パターンが非常にわかりやすいコースです。
ポイントは直線すぐにコーナーに差し掛かるため、枠順による隊列がほぼそのままになりやすい点です。
内枠に逃げや先行馬が入れば当然ながら有利になりますし、外枠に逃げ先行馬が入れば割り引いて考えればいいため、隊列予想はしやすいと感じています。

札幌 芝1800M

札幌芝1800MはクイーンSや札幌2歳Sが開催されるコースです。
スタート位置はゴール板の少し手前からになり、最初のコーナーまでは約200Mと芝1500Mと同様にスタートから最初のコーナーまでの距離が短いのがポイントになります。
他の競馬場で行われる芝1800Mの中でもテンがスローになりやすい特徴があるので、当然ながら逃げ馬、先行馬は有利です。
ここでももう一度いいますが、洋芝だから全体時計がスローになりやすいのではなく、札幌競馬場のコース形態がスローになりやすいと覚えておきましょう。

札幌 芝2000M

札幌芝2000Mは札幌記念が開催されるコースです。
スタート位置は第4コーナーのポケットからで、最初のコーナーまでは約400Mと先ほど解説した札幌芝1800Mよりも長いです。
最初の直線が長いということはポジション争いが激しくなるため、1800Mよりもテンが早くなりやすく、全体的にタフな流れのレース質になりやすいと覚えておきましょう。
テンが早くなりやすいという特徴があるので、1800Mは基本的に逃げ馬や先行馬が有利でしたが、芝2000Mでは差しや追い込み馬が有利になります。

それ以外の枠は横並びというデータを見ると、枠順による優劣は少ないですが、大外枠である8枠は割引だけでいいかと思います。
あとは脚質による絶好枠に入れるかどうか、そこに尽きます。
札幌 芝2600M

札幌芝2600Mは非常にタフな長距離レースという印象です。
洋芝であっても軽い馬場が多いと何度も言っていますが、2600Mのような長距離を走るとなると話は別です。
他の競馬場で開催される3000M超えのように、非常にタフな馬場が得意でスタミナ特化型の馬を中心的に考える必要があります。

札幌競馬場 ダートコース解説

札幌のダートコースは3つのコース設定となっていて、他の競馬場よりも傾向が読みにくいダートコースという印象です。
基本的にローカル競馬場という理由からかもしれませんが、
- 出走頭数が少ない事が多いので紛れが少ない
- 人気通りの決着になりやすい=予想がやりやすい=儲けられない
というイメージを持っています。

札幌 ダート1000M

札幌ダート1000Mは他のダート1000Mと違い、内枠の人気馬を消しのような妙味を拾える狙い方が無いです。
スタートしてから1ターンのコース、高低差の無い平坦のコースと言う点から、逃げ馬や先行馬が圧倒的に有利なのは言うまでもありません。
脚質別成績を見てみても、逃げ馬と先行馬の連対率がそれぞれ40%前後ということで、人気通りの決着が非常に多い特徴があります。

ここは穴狙いするのは非効率なので、穴党の方は見送ることをおすすめします。
札幌 ダート1700M

札幌ダート1700MはエルムSが開催されるコースです。
スタート位置は正面スタンドの中間ぐらいからのスタートで、最初の直線までは約250Mとなっています。
そのため芝コースと同様にペースが上がりにくく、ダート競馬のセオリーと相まって逃げや先行馬が有利になることは間違いありません。
特に今までの脚質傾向を見ても、札幌ダート1000Mよりは傾向がゆるくなっていますが、逃げ馬と先行馬の連対率は30%前後になっており、差しと追い込み馬はほぼノーチャンス。
大穴を狙うのであれば逃げや先行馬が多く少しでもペースが上がりやすく、差し追い込み馬に圧倒的な能力がありながら人気が低い馬がいる限定的な条件でのみ、強気で狙ってみたいと思います。

札幌 ダート2400M

札幌ダート2400Mは他の競馬場と同様に、ダート長距離の非常にタフなレース質になりやすい傾向です。
函館にも同様にダート2400Mと言うコース設定があり、函館ダート2400Mで凡走した馬が狙い目になるのは有名な話しです。
コース形態としても直線が短い円形に近いコースで平坦ということなので、スタミナ自慢の捲り実績がある差し、追い込み馬が特に狙い目と考えています。

札幌競馬場のトラックバイアス傾向

札幌競馬場のトラックバイアス傾向としては、非常に水はけがいいので馬場が悪化しにくいという点が最初に挙げられます。
札幌芝コース紹介でも簡単に説明しましたが、札幌競馬場は柵の真下に暗渠菅がしっかり設置されているため、多少の雨であれば影響はほとんど無いと考えるべきです。
また洋芝、小回り競馬場という先入観も非常にオッズに反映されやすく、馬券で妙味を取りやすいのは圧倒的に芝コースです。
芝コースの特徴の中で逃げ馬や先行馬が有利と言う記述をたくさんしましたが、コーナーが緩く捲りが決まりやすいのも事実なので、逃げ馬や先行馬が有利であっても常に差し馬の存在に目を光らせておきましょう。
特に差しが決まりやすいのは馬場が少しでも悪化している場合(稍重や重)の場合で、もともと水分量が多い洋芝に加えて馬場も水分が高いと当然タフな馬場となります。

「馬場が重くなると差し馬が有利になる」これだけ覚えておけば札幌競馬場の妙味は取りやすいですね。
札幌競馬場の特徴とトラックバイアス傾向 まとめ

今回は札幌競馬場について簡単に記事にしましたが、特徴は少数なので狙い撃ちがしやすい印象です。
覚えておいて欲しい札幌競馬場のポイントとしては、
- 函館競馬場と札幌競馬場は別物
- 洋芝は思っているより、タフではない
- 高低差が無いので、洋芝のイメージで先行しているとやられる
- 暗渠菅が張り巡らされているので、非常に水はけがいい
- 人気するのは逃げ、先行馬なので、狙いは差し馬
- 特に差し馬を狙えるのは、馬場が重くなった時
- ダートは妙味が非常に少ない