競馬場のコースや特徴を勉強しよう 京都競馬場編
今回は京都競馬場について解説していきたいと思います。私自身、東京競馬場と違い京都競馬場は好きな競馬場になりますので、色々持っている情報を書いていこうと考えています。ぜひ最後まで見ていただいて、京都競馬場の予想の参考になればと思います。
京都競馬場の特徴
京都競馬場の特徴としては東京競馬場と同様にビッグタイトルのG1が数多く開催される競馬場ということですね。
代表されるG1レースとしてエリザベス女王杯や天皇賞(春)などがあり、個人的に好きな競馬場が京都競馬場となっています。
コースに関して京都競馬場の特徴は第3コーナーからの起伏と内回りか外回りが重要で、第4コーナーにかけて下りながらスピードに乗った状態で最後の直線を駆け抜けるのは見ごたえ十分です。
そのためレコード決着が多く、スピードの絶対値が求められる競馬場ですので、スピードが無い馬は京都競馬場では戦えません。
芝のコースに関しては種類が非常に豊富ですが、外回りと内回りの特徴を掴めば比較的予想がしやすい競馬場じゃないかなと思います。
京都競馬場 芝コース解説
それでは京都競馬場の芝コースの解説に入っていきます。
京都競馬場の芝コースは先ほども言ったように第3コーナーの坂が予想のポイントになっています。
最後の直線が平坦というのもありますが、坂を下りながら平坦な直線を走るため高速決着になりやすい特徴があります。
その理由として夏の開催が無いので芝の生育も良くなりやすい点と、コースの幅が広いのでA~Dまでの4つのコース設定ができるので、芝の傷みをやわらげることができるためです。
京都競馬場の芝コースはスピードが最重要ポイントになるので、しっかり覚えておきましょうね。
京都 芝1200M
京都芝1200mは京阪杯やシルクロードSが開かれるコースになっています。
スタート地点は向こう正面の真ん中よりのスタートになり、スタート後すぐに第3コーナーの坂が待っています。
坂が序盤にあるということはペースは比較的遅くなり、第3コーナーを下ってから一気にペースが上がりやすい特徴があります。
他の競馬場でも開かれる芝1200mの場合はスタート直後からペースが上がりやすいのですが、京都芝1200mは真逆のレースラップになりやすいので注意が必要です。
コースも内回りなので第3コーナー、第4コーナーとカーブの半径が大きく緩やかなため、前半スローで下りのカーブを曲がりながら加速できる展開になると、内回りは直線が短いため逃げ、先行馬が大変有利になりますね。前が止まりません。
そのため、狙うなら外枠以外の逃げ、先行馬でしょう。
京都 芝1400M内回り
京都芝1400m内回りは下級条件で行われるコースとなっています。
スタート位置が1200mよりも200m後方に下がっていて、第3コーナー手前の坂までの距離が伸びています。
第3コーナーまでの距離も約500mとなっているのでスタート直後からペースが上がりやすく、ハイペースのレースになりやすい特徴があります。
コーナーに関しては1200mと同様の内回りになるので、第3コーナー中間から下りながら直線に入るためスピード決着にもなりやすいです。
京都 芝1400M外回り
京都芝1400m外回りは内回りと違い、ファンタジーSやスワンSなどの重賞が開催されるコースです。
内回りと外回りの大きな違いは第3コーナーと第4コーナーの半径が小さく、コーナーがきつくなるという点です。
それに加えて第3コーナーの坂が外回りの方が高いという特徴がありますね。
初めの第3コーナーまでの距離が長いのでハイペースになりやすいですが、もしハイペースになってしまった場合は坂の影響もあり、容易に先行馬が崩れてしまいます。
コーナーに関しては内回りよりも半径が小さく、きついコーナーになるので内を走れる逃げ、先行馬が有利なコース形態と言えます。
京都 芝1600M内回り
このコースは2,3歳の下級条件で使われるコースとなっています。
スタート位置は第2コーナーのポケットからになり、最初の坂と第3コーナーまで距離が十分ありますが、坂があるため比較的前半のペースは上がらないことが多いです。
下級条件のレースの特徴としては基本的に逃げ、先行馬が有利になるのですが、京都芝1600m内回りの場合も同様に逃げ馬の成績がいいコースとなっています。
京都 芝1600M外回り
1600m外回りはマイルCSが開催される伝統のコースですね。
内回り同様にコーナーまで距離が長いので前半ペースが上がりそうに感じますが、内回りよりも坂とカーブがきついため、前半のペースは上がらない傾向となっています。
内回りよりもスタートしてから第3コーナー手前の坂までの距離が約100m短くなっているのでペースが上がりにくいですが、稀に前半からハイペースになることもあるので注意が必要です。
コース中盤に坂があるので坂で減速するラップになるのは当然ですが、加速→減速→加速のようにギヤチェンジが得意なスピードタイプにはかなり有利になるコース形態です。
前半が遅いペースになったとしても外回りの場合は最後の直線が長くなっている点と、カーブがきつく最後の直線手前で馬郡がバラけやすい点の2点から、差し追い込み馬に有利な展開にもなることが多い特徴があります。
京都 芝1800M
このコースはきさらぎ賞が行われるコースとなっています。
芝1600m外回りのスタート位置から200m後方に下がってのスタートになるので、第3コーナまでの距離は約900mもあります。
1800mぐらいの距離から前半からペースを考えて走るジョッキーが多くなるので、前半のペースは標準ペースぐらいに落ち着きやすい特徴です。
第3コーナーの坂から急激な下り坂でそのまま直線になるので、直線に入る前からロングスパートを使える馬が当然有利になりやすい傾向になります。
差し馬や追い込み馬が有利と言われている京都の外回りですが、下り坂からペースが一気に速くなるので後方馬が脚を溜めていると先行馬との距離が開いて間に合わなくなります。
どのみち高速決着になるのは変わらないですが、直線に向いてからの瞬発力勝負の馬にとっては厳しいコースです。
京都 芝2000M
京都芝2000mと言えば京都2歳Sと秋華賞ですね。
このコースからようやくコーナーを4つ回るコースになるのですが、スタート直後に第1コーナーが待っています。
基本的にスタート直後にコーナーがある場合は隊列がすぐに出来上がり、ポジション争いが起きにくいのですが、出走メンバーによって展開が大きく変わってしまうのが京都芝2000mの特徴です。
京都競馬場の芝レースで一番予想が難しく、騎手によって大きく前半の流れが変わる点を覚えておきましょう。
コース自体は内回りなので最後の直線が短く、逃げ、先行馬が有利なのは変わりないですが、ハイペースや極端なスローペースになったりと展開を読むのが一苦労です。
以前書いたペースについての記事にもありますが、先行馬の数や逃げ馬の特性などからペース予想をすることが、最も大事だと感じるコースです。
ペースについてに記事はこちらから
京都 芝2200M
このコースはエリザベス女王杯や京都記念、京都新聞杯が行われるコースですね。
基本的には京都芝2000mと同様に前半のペースがわかりにくく、逃げ馬の数や種類によって早くなったり遅くなったり変わってきます。
レース全体を見ていると比較的ペースは落ち着きやすく、脚質傾向も京都外回り特有の差し、追い込み馬などの後方馬が有利となっています。
特に京都外回りのコースなので第3コーナーの下り坂から長いスパートになるのは目に見えてわかるので、先行勢も過度にペースは上げたくないはずです。
第4コーナーがきつく直線入口で馬郡がばらけやすい特徴がありますが、中枠の成績が良くないように馬郡に包まれやすい特徴もあります。
京都 芝2400M
日経新春杯や京都大賞典が開催されるコースです。
基本的な考え方は京都芝2200mと変わらないですが、ペースに関していうとスタート後の直線が長くなるためハイペースになることも多く見られます。
ただ第1コーナーまでの距離が伸びている分、第1コーナー前でポジション争いが終わっているケースも多いので、出走馬を見ながらのペース予想は京都芝2200mよりも考えやすいと思います。
スローペースの場合には逃げ、先行馬が残ることも多いので、穴を空けやすいのは逃げ、先行馬だと感じています。
京都 芝3000M
京都芝3000mと言えば菊花賞と万葉sが開催されるコースです。
スタート位置は向こう正面の坂の途中からとなり、スタート直後に第3コーナーになります。
3000mという長距離のコースなのでかなりのスタミナが求められるため、距離ロスがあると命取りです。
6つのコーナーを曲がるためにコーナーの内を回りやすい先行勢が有利となっていて、テンの早い競走馬が内枠にいるとスムーズにポジションと取ることができます。
例年、万葉Sはスローペースになりやすいのですが、菊花賞に関しては全体的なペースが速くなりやすいため、スタミナが求められる早いラップのレース経験に注目してみましょう。
ゴール前の第4コーナーから直線にかけてはかなり早いペースになりますが、直線の瞬発力だけでは相手にならず、京都らしい早めの仕掛けでロングスパートができることが必須になります。
京都 芝3200M
京都芝3200mは天皇賞(春)専用のコースとなっています。
基本的な考え方は京都芝3000mと変わらないですが、スタートしてから最初のコーナーまでの距離が伸びているので、枠による有利不利は緩和されていると感じています。
ペースに関しては第3コーナーまで距離があることから、ハイペース気味になったりスローペース気味になったりと逃げ馬によって変化します。
近年では逃げ馬の逃げ切り勝ちも目にするコースなので当然コーナーの内を回る方が有利になります。
天皇賞(春)の有利な脚質としては逃げ、先行馬、差し馬どれもチャンスがあり、追い込み馬だけ厳しい結果となっています。
京都競馬場 ダートコース解説
ここからは京都競馬場のダートコースの解説をしていきます。
ダートの基本は逃げ、先行馬が有利と言う特徴がありますが、京都競馬場はそのダートの基本通り顕著に傾向が出やすい競馬場となっています。
その理由としては第3コーナーから始まる坂の影響と平坦な直線が影響しています。
京都競馬場のダートコースの特徴や傾向もしっかり掴んで、今後の予想に活かしていきましょう。
京都 ダート1200M
京都ダート1200mは傾向としては芝の1200mと似ています。
スタートしてから第3コーナーまでの距離が約400mあるので、ポジション争いが起きやすいのが特徴です。
途中から坂になるので先行争いに外枠から絡んでいく馬がいる場合には、脚を使ってしまい後半減速することも多く見られます。
短距離ダートということでペースが速くなりハイペースになりやすいですが、ゴール前の直線で坂も無いためそのまま先行馬で決まることが多い印象です。
京都 ダート1400M
このコースのポイントは芝スタートと言う点です。
芝のスタートはテンが早くなるためハイペースになることが多く、ペースが過剰に早くなると逃げ、先行馬の脚がゴール前で止まってしまうことも多くあります。
最初のコーナーまでの距離が京都ダートの1200mよりも伸びているので、先行争いが長引きそうなメンバーであればハイペースを見越して、差し馬などの後方馬を買うのも面白いですね。
クラスが上がってくると前半のペースがより早くなるという特徴があるコースなので、ペース分析などする場合にはどこのクラスで使われるコースなのかも確認しておきましょう。
京都 ダート1800M
京都ダート1800mはみやこSなどで使われるコースですね。
1800mからコーナーを4つ回るため、距離のロスなく走れることが大切になってきます。
スタートしてから200mほどで最初のコーナーになるので、当然ながら内枠の逃げ、先行馬が有利です。
京都ダートの中でも最初のコーナーまでが一番短いコースとなるため、枠順による有利不利が強く表れやすいと考えています。
ペースによっては差し、追い込み馬に有利な展開も考えられますが、ダートの場合は先行勢の有利には変わらないため、差し馬などが早めからスパートをかけてくることが多いコースです。
京都 ダート1900M
平安Sで使われるこのコースの傾向としては京都ダート1800mと非常に似ています。
京都ダート1800mよりもスタート後の直線が伸びているので、枠順による有利不利はそこまで気にしなくてもいいと思います。
最内の1枠だけは勝率が高くなる傾向がありますが、その他の枠はフラットで考えて構いません。
最初の直線が長い分隊列は長くなりやすいので、後方馬も外を回らずに内を回ることができるため後方馬でも距離ロスが発生しにくい特徴があります。
京都競馬場のトラックバイアス傾向
ここからは京都競馬場のトラックバイアスの傾向について解説していきます。
京都競馬場のトラックバイアス傾向としては、年々高速馬場になっているという点です。
レコード決着のレースも多いのも馬場の傾向として抑えるべきですが、水はけのよさは中央競馬場の10会場の中でもトップクラスなのも覚えておきましょう。
京都の芝が高速決着と聞くと路盤が堅いんじゃないかと思われますが、京都の芝は年々柔らかくなっています。
芝は堅いほど路盤からの反発力が大きく、スピードが出やすいですが故障も多くなりますね。
ですが京都の芝の場合は路盤が年々柔らかくなってきているため、開幕週でも内よりも中や外の方が伸びることがあるので差し、追い込み馬が有利なケースも多いです。
京都競馬場の特徴とバイアス傾向 まとめ
京都競馬場についての記事を書きましたがいかがだったでしょうか?
この記事を書くにあたり色々なネットや本、今までの分析結果などを見てみても書いてあることがバラバラですね。
一般的な見解も含めて今回書いていますが、京都競馬場はコースの特徴に加えてペースによる影響が大きい競馬場ということです。
また、京都競馬場のようにシンプルな構造の競馬場であっても、同じ距離で外回りや内回りで大きく傾向や特徴が変わってしまいます。
他の競馬場との比較する際にも高低差やカーブの半径などを確認しながら予想していきましょうね。