競馬のペースを予想しよう ペース予想と仕組みの勉強
今回は競馬の基本、ペースについて説明しようと思います。
ハイペースやスローペースなどよく耳にする言葉ですが、意外にペースについてちゃんと理解している方は少ない印象です。
この記事ではふんわりと理解していたペースについてしっかり解説しますので、今後のレースの見方や予想精度が変わると思いますよ。
競馬でいうペースとは
競馬でいうペースというのはマラソンのペースと同じで速度のことを表しています。
ペースがなぜ競馬の予想をするのに重要なのかと言うと
- ハイペースは差し、追い込み馬が有利
- スローペースは逃げ、先行馬が有利
のようにペースによって狙うべき脚質が変わるのが最大の理由です。
厳密にはハイペースでも先行馬に有利なものもありますが、ペースがわかっていないと予想すらできません。
以前に書いた競馬初心者用の脚質とペースについてはこちらから
今回の記事はペースについてより深く掘り下げて色々考えていきたいと思います。
ハイペースとスローペースの定義
ハイペースとスローペースとは前半と後半のペースのどちらが早いかで決められています。
そのためレースのペース自体はレースが終わってからでなければわかりません。
- 前半よりも後半が1秒以上早いレース スローペース
- 前半よりも後半が1秒以上遅いレース ハイペース
- 前半と後半の差が1秒以内のレース ミドルペース
これがペースの定義と考えています。
レース後にペース判断をする方法としてはレース後に発表されるレースラップを使うのが一般的です。
ラップタイムの記事の中でもペースについて説明していますので、参考にしてください。
レースラップを使うとハイペース、スローペース以上に細かいペースを分析できるので興味のある方はラップタイムを勉強してみましょう。
特殊なペース ミドルペース
ほとんどのレースはハイペースかスローペースに分類できるのですが、たまにミドルペースになることがあります。
ミドルペースは前半と後半の2分割で見ると走破時計に差が無いので、特定の脚質が有利不利にならないペースとなります。
スローペースのように後半の瞬発力のような最後の切れ味やロングスパートが求められたり、ハイペースの先行馬のようにスタミナや粘り強さが求められることが無く、展開によって色々な力(総合力)が求められるのがミドルペースです。
実際にはミドルペースといっても急激なラップ変化がある場合と、緩急がほとんどなく一定のスピードで走り続けるラップなど様々です。
どのペースにおいてもラップ分析により細かく狙うべき脚質と求められる力が明確になりやすいので、予想の土台としてラップタイム分析は覚えておいて損はありません。
ペースの作られ方がわかればペースが予想できる
ここからはペースの作られ方について説明していきます。
ペースの作られ方を学ぶことによってペース予想の考え方が身につくと考えています。
ペースを作るのはいったい誰でしょうか?
それはみなさんご存じの通り逃げ馬が中心になるのですが、ペースを作る要因は逃げ馬だけというわけではありません。
ペースを作る要因は3つあります。
- 逃げ馬の種類と頭数
- 厩舎、騎手の戦略
- 人気馬の脚質
馬場による影響(高速馬場)も少なからずありますが、馬場や競馬場のコース形態などはラップには影響を与えでペースには影響を与えないと考えています。
逃げ馬の種類と頭数
ペースを作る一番の要因は逃げ馬です。
それは逃げ馬のハナ争いが無いからです。逃げ馬が1頭でも逃げ馬の気性や強みによってペースが上がることはありますが、基本的には複数の逃げ馬のハナ争いがペースを上げていきます。
競争馬によってハナを切らないと力が出せないなどの理由がある場合などは、他の逃げ馬が先行していても全力でハナを取りにきます。
複数の馬で熾烈なハナ争いが長引けば、当然どんどんペースは上がっていき落ち着くまで時間がかかってしまうので極端なハイペースになります。
逃げ馬の種類
逃げ馬といっても全頭が同じような逃げをするわけではありません。
逃げ馬には種類がありその特性を理解することによって、ペース予想の精度がより増します。
私が考える逃げ馬の種類は2つで分けて考えています。
- 自分のパフォーマンスを重視する逃げ馬
- 後続馬との駆け引きをする逃げ馬
自分のパフォーマンスを重視する逃げ馬というのは大逃げするような逃げ馬のことです。
他の馬は関係無しに自分のパフォーマンスが一番発揮できる状況を好むため、単騎でかなりの早いペースで逃げる傾向があります。
後続馬としてもそのまま逃げられる訳には行かないのでペースが上がり気味、差し馬や追い込み馬も離されないようにペース上げるしかありません。
そのためレース開始直後から早いペースで流れるので、全頭辛いペースになりやすいです。
もう一頭の後続馬との駆け引きをする逃げ馬は展開を自分の有利なスローペースにしようと考えています。
後続馬からのプレッシャーが無ければ当然スローペースになりますし、プレッシャーがかかればペースを上げますが基本的には無駄な脚を使わないように考えています。
一番ペースの判断が難しく逃げ馬の特性よりも後続馬からのプレッシャーのかかり具合によって、ハイペースにもスローペースにもなる逃げ馬です。
厩舎、騎手の戦略
逃げ馬の頭数や気性によってペースが大きく変わるのが基本ですが、厩舎サイドや騎手は出走馬と枠順が確定した時点でおおよそのペースは既に予想しています。
極端なハイペースは先行勢が総崩れになる可能性もあるので、逃げ馬に乗っている騎手自身はそれなりの対応が必要になってきます。
そのため複数の逃げ馬が出ていてハナ争いが起きそうだと予想しても、どちらかがハナを譲ることがあります。
はっきりと厩舎からの指示か騎手の判断かわかりませんが、複数の逃げ馬がいる場合でも騎手や厩舎戦略によってハイペースにならないレースもあると覚えておきましょう。
人気馬の脚質
最後に人気馬の脚質ですが大きいレースになればなるほど大きい要因だと思います。
どうしても実力が伴っている1番人気がいるレースの場合は周りのマークもきつく、自然と人気馬が不利になりやすいペースになるように感じています。
私が逃げ馬に乗っていて人気馬が追い込み馬の場合はできる限りペースを落としたいですし、周りの先行馬もスローペースを望んでいるのであれば当然スローペースになりやすいです。
ペースが作られる要因の中に人気馬の脚質も考慮して考えると、ペース予想の精度が上がるかもしれません。
ペースの予想と仕組みについて まとめ
今回はペースだけに絞って記事を書きましたが、ペース予想について少し理解できたでしょうか?
競馬初心者の方は特にレースの映像を見ながらどうしてこのペースになったのかを見ることが重要です。
ペースの作られ方がわかっていればレース映像を見れば見るほどペースについてより理解ができますし、ペース予想の精度がどんどん上がっていきます。
どういう予想ファクターを使うにしてもペース予想が基本になるので、競馬初心者の方は要チェックです。